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くま弁だより

せいかつQ&A

兄弟で親の遺産相続(熊本日日新聞 2013年6月22日付)

Q 母に先立たれた父が3年前に亡くなりました。その後、実家や農地の名義は父のまま、実家に住む兄が遺産を管理しています。私は2人兄弟の次男で、父には大学の費用を出してもらいましたが、父の晩年には医療費を援助しました。遺産を分けてもらうことは可能ですか。

A 大きな遺産がある場合は、被相続人の死亡から10ヶ月以内に相続税の申告をしなければなりませんが、額が大きくなければ何年も遺産がそのままになるケースがあります。
 遺言状がない場合、あなたとお兄さんは2分の1ずつの法定相続分があり、不動産や預貯金関係をすべて明らかにした上で、分け方を話し合うことになります。お兄さんが固定資産税を負担していた場合には、話しの中で清算します。お兄さんが実家を守るという場合、あなたは金銭での解決を希望することになるかと思いますが、不動産の評価額によって分割額が異なってきます。
 また、お兄さんが大学に進学していないような場合には、2分の1ずつ分けることにお兄さんは納得しないかもしれません(特別受益)。もっとも、親には子の扶養義務がありますから、当然にあなたの分が減額されるわけではありません。
 一方で、あなたが援助した「医療費」は、お父さんの病状に照らした看護の必要性などの要素に従って、相続分が増える可能性もあります(寄与分)。
 相続問題は思いのほか複雑ですので、弁護士にご相談されることをお勧めします。

弁護士 板井 俊介