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くま弁だより

せいかつQ&A

別居中の子ども取り戻したい(熊本日日新聞 2013年11月23日付)

Q 夫婦の折り合いが悪い中、ある日突然、妻が1歳の子を連れて別居を始めてしまいました。妻は育児を熱心にせず、交友関係もあまり良くないので、子どもの世話はできないと思います。子どもを取り戻すことはできますか。

A 法律上は、子の監護(監督し保護すること)に関する処分として、家庭裁判所に子の引き渡しを請求することができます(人身保護法に基づく請求や審判前の保全処分請求もありますが、紙幅の関係で省略します)。
 子の引き渡しが認められるかどうかは、父母双方の監護能力、意思や態勢、同居時の主たる監護者、別居に至った経緯など(子が約10歳以上であれば子の意思も)を考慮し、子の利益を基準に判断するとされています。
 ただ、現実には、子が乳幼児の場合、父親が子の引き渡しを受けるのは困難です。母親側によほど特殊な事情、すなわち(1)虐待(2)薬物依存(3)子どもを連れての不倫-などがあり、かつ、それが客観的に証明されない限り、ほぼ認められません。母親の経済力や単なる浮気は、あまり考慮されません。
 最終的には、(ア)面会交流の申し立てを行い、その中でできるだけ頻繁に子どもに会って、子どもが大きくなってからあらためて引き渡しを求める(イ)子の引き渡しの申し立て前に(1)~(3)のいずれかの証拠を押さえておく-のいずれかしかありません。
 子どもは夫婦仲がどうであれ二人の子どもです。子どものことを十分に考え、慎重に話し合って行動してほしいものです。

弁護士 齋藤 宙也