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くま弁だより

せいかつQ&A

離婚後の住宅の名義(熊本日日新聞 2014年4月30日付)

Q 夫と離婚し、子どもは私が引き取ることになりました。住宅ローンを組み、夫名義で購入したマンションに住んでいます。離婚後も子どもとこのマンションに住む予定ですが、マンションを私の名義に変えることはできますか。

A 離婚には、財産分与という制度があります。財産分与とは、結婚中に夫婦が協力して作った財産は、どちらの名義で取得した財産であっても夫婦の実質的な共有財産と考え、離婚にあたってその共有関係を清算する制度です。
 現在では、妻が専業主婦の場合であっても、夫婦が財産をつくるために貢献した割合は平等であると考えられ、夫婦の取得する財産が平等になるように財産分与が行われることが多くなっています。
 住宅ローンが残っている不動産の場合、その価値は、不動産の価格からローンの残額を引いて考えます。このため実質的な価値が認められないことが多いのですが、それでも財産分与として夫から妻に名義を移すことはできます。
 お尋ねの場合、夫婦間で、マンションの名義は夫から妻に移す、住宅ローンは今後妻が払う、という合意は可能です。ただし債権者の了解がなければ、住宅ローンの債務者を変更することができず、ローン契約上の債務者は夫のままで残ることに注意してください。
 このような名義の移転は、夫の同意がなければ実現しません。夫婦の話し合いが難航する場合には、家庭裁判所の調停を利用することも検討してください。

弁護士 原村 憲司