トップページ > せいかつQ&A > 相続人が行方不明(熊本日日新聞 2014年6月18日付)

くま弁だより

せいかつQ&A

相続人が行方不明(熊本日日新聞 2014年6月18日付)

Q 最近、父が亡くなりました。相続人は、母と兄弟3人です。遺産分割の話し合いをしたいのですが、長男は数年前から行方不明です。この場合、長男を除いて分割協議をしてもよいのでしょうか。

A 遺産分割協議には、相続人全員を参加させなければならず、長男を除いて分割協議を成立させても無効となります。相続人のなかに行方不明者がいる場合にとり得る方法は、行方不明者が(1)7年以上生死不明な場合(2)そうでない場合-で異なります。
 まず、7年以上生死不明な場合、家庭裁判所に請求して失踪[しっそう]宣告をしてもらうことができます。失踪宣告がなされると、生死不明になってから7年間が満了したときに死亡したものとみなされます。
 長男が死亡したとみなされる時期が父の死亡より前であれば、長男を父の相続人から除いて遺産分割協議をすることができます。ただし、長男に子どもがいる場合は、その子が代わりに相続人となるため、長男の子を含めて遺産分割協議をする必要があります。
 他方、長男が死亡したとみなされる時期が父の死亡より後の場合は、いったん長男も相続し、その後、長男の遺産の相続が発生したと考えることになります。
 次に、7年以上生死不明ではない場合、家庭裁判所に請求して、不在者の財産管理人を選任してもらうことができます。
 この場合、財産管理人と遺産分割協議をすることになります。財産管理人が遺産分割協議を成立させるには、家庭裁判所の許可が必要です。

弁護士 袋田 知花