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くま弁だより

せいかつQ&A

10年以上前の貸金返還請求(熊本日日新聞 2014年7月2日付)

Q 私は10年以上前、すぐに返すと言われ、友人に10万円貸しました。最近、返してほしいと伝えましたが、友人は「時効にかかっているから、返さなくていい」といい、返してくれません。私はお金を返してもらえないのでしょうか。

A あなたの友人に対する貸金返還請求権は、10年が経過したことによる「消滅時効」にかかっている可能性があります。そうであれば、原則、貸金を返してもらうことはできません。
 時効には、この「消滅時効」と「取得時効」の2種類があります。消滅時効は、一定期間、権利(貸金の場合は貸金返還請求権)を行使しないと、その権利が消滅する制度です。時効期間は法律で定められており、個人間の貸金は原則10年(個人間でも一方が商売をしていれば5年)とされています。
 ところで、あなたの貸金について、時効が完成(10年経過)した後に、友人があなたに借金があることを認めるような行為(例えば一部返済、利息の支払い、返済期日を約束、借金を認める内容の書面の差し入れなど)をした場合、友人は消滅時効の主張をすることはできないと解されています。つまり、あなたがひとまず、友人に借金の返済義務を認めてもらえば、10年経過後でも賃金を返してもらうことができるのです。
 なお、10年たつ前なら、まず友人に返済請求をした後、友人が返済義務を認めた場合や、認めなくても半年以内に裁判の申し立てをした場合は、消滅時効の心配は要りません。

弁護士 益田 敬二郎

その他 2014/07/02