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くま弁だより

せいかつQ&A

相続問題、必要な手続きは? (熊本日日新聞 2015年12月30日付)

Q 先日、親が亡くなったのですが、うちには財産と呼べるようなものはありません。きょうだいもとても仲がいいです。相続で問題が起きることはないと思うのですが、何か手続きをする必要はあるのでしょうか?

 A 自分は相続トラブルとは無縁だと思っていませんか。
 うちには財産は何もないから相続なんて関係ないと思っている方も多いでしょう。しかし、亡くなった方に借金はありませんか? 借金などの負債も相続の対象です。財産は何もないからと放っておくと、親や配偶者の借金について請求を受けることもあります。この場合、家庭裁判所で相続放棄の手続きをとる必要があります。
 では、きょうだい仲がいいから心配ないという場合はどうでしょう。相続の手続きには、相続人全員の同意が必要です。1人でも話し合いに参加しないと、手続きができません。相続人と疎遠な関係にある場合や、相続財産が高額な場合には、意見が対立して紛争になるケースは少なくありません。話し合いが困難なら、家庭裁判所で遺産分割調停を行うことになります。
 年末年始、実家へ帰る方も多いと思います。両親や親族とともに財産の分け方を協議して遺言書を残しておくことも、相続紛争を予防するための有効な手段です。最近ではインターネットで相続の知識を簡単に得ることもできますが、扱う財産の金額を考えれば、専門家である弁護士へ一度ご相談いただくのがよいと思います。
                           弁
護士 金子明真