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くま弁だより

せいかつQ&A

勤務中のけがで後遺障害(熊本日日新聞 2016年1月13日付)

 Q 勤務中に足にけがをしたため、現在は休職して治療中です。労災認定を受け、治療費は労災保険から支払われています。主治医には後遺障害が残るかもしれないと言われています。今後どのような補償を受けられるのでしょうか。

 A 労働者が業務に従事したことで負傷(死亡)したり病気になったりすることを、労働災害(労災)といいます。労災に遭ったことが公的に認定されれば、労災保険が適用され、治療費などの補償を受けることができます。正社員だけでなく、アルバイトの方なども対象です。

 労災の認定を受けるには、労働基準監督署に所定の書類を提出する必要があります。業務上の災害であると認定されたら労災認定を受けたことになります。労災認定を受けると、療養補償給付(治療費)、休業補償給付、後遺障害が残った場合には障害補償給付、死亡事故の場合は遺族補償給付などの補償を受けられます。
 しかし、労災補償は、休業や後遺障害による将来の収入の低下(逸失利益)などの財産的損害を補償するものであり、けがや後遺障害を負ったことの精神的苦痛の損害(慰謝料と言います)は補償対象ではありません。労災保険では補償されない部分については、雇用者に対して損害賠償を求めることになります。
 具体的には、まず雇用者と交渉し、解決しない場合は民事訴訟で損害賠償を求めることになります。労災による損害の補償は、詳しくは弁護士に相談するとよいでしょう。

                                                                        弁護士 河口大輔

労働問題 2016/01/13