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くま弁だより

せいかつQ&A

離婚時の財産分与(熊本日日新聞 2016年2月24日付)

 Q 結婚して30年になります。子どもたちも独立し、夫婦で余生を過ごそうと考えていましたが、妻が突然、「今まで我慢していたけどあなたとは暮らせない。離婚してほしい」と言い残し、出て行きました。心当たりがなくもないので必死に謝罪しましたが、意思は固いようです。財産分与として1千万円ほしいと言われましたが、どうしたらよいでしょうか。

 A 離婚するには、まず協議離婚、つまり、夫婦で話し合うことが原則です。協議で決着しない場合に裁判所に調停を申し立てることになります。調停でも結論が出ない場合に離婚裁判をします。
 離婚の際には、財産分与といって相手に金銭などを請求することが法律上認められています。財産分与は、大きく二つの視点で考えると理解しやすいと思います。
 まず、夫婦で築いた預金や不動産といった財産(夫婦共有財産)の確定・評価をする、という視点です。夫婦で築いた財産は何なのか、その金銭的な価値はいくらなのかを考えます。結婚前からある預貯金や親から相続した財産などは、夫婦で築いたとはいえないので、共有財産から除外します。
 二つ目は、財産形成への寄与の度合いを確定する視点です。共有財産は2人で折半する「2分の1ルール」が原則ですが、一方の努力や才能で財産が増加したといった特別な場合は、6対4や7対3の割合で分けることもあります。
 将来受け取る退職金も財産分与の対象なので、注意が必要です。
                                                                              弁護士 佐藤亮介