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くま弁だより

せいかつQ&A

上階から漏水 (熊本日日新聞 2016年7月12日付)

 Q 地震の後、賃借しているマンションの上階から水が漏れてきて、居室が水浸しになってしまいました。家財道具が被害を受け、一時住むことができなくなったのでホテルに宿泊しました。上階の住人やマンションの所有者に家財道具の補修・買い替え費用や宿泊費、慰謝料などを請求することはできないのでしょうか。
 A まず大前提として、他人に損害を与えた場合、その損害に対して責任を負うのは、何らかの「落ち度」があった場合に限られるのが原則です。
 そのため、今回の地震のように大規模な自然災害によって、水が漏れてしまった場合には、誰にも「落ち度がない(不可抗力)」ということで、上階の住人やマンションの所有者に対し、これらの費用などを請求することはできない可能性が大きくなります。
 しかし、洗濯機などの排水ホースの取り付け方が悪かったり、地震以前から老朽化していた水道管を放置したりするケースだと事情は異なります。これらの理由で水が漏れてしまった場合には、「落ち度」によるものとして、上階の住人やマンションの所有者に相当額を請求できる可能性があります。
 まずは、上階の住人やマンションの所有者らとよく話し合ってください。当事者だけで解決できそうもないときは、弁護士会によるADR(裁判外紛争解決手続き)などの利用を検討してください。
                          弁護士 山内圭太郎

震災関連 2016/07/12