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くま弁だより

せいかつQ&A

借家から立ち退き(熊本日日新聞 2016年8月2日付)

 Q 大家さん(賃貸人)から「地震で建物が壊れたので出て行ってほしい」と言われました。出て行かないといけないでしょうか。

 A 建物が「滅失」した場合、直ちに賃貸借契約が終了するので、賃借人は出て行かないといけません。そのため、建物が滅失したかどうかが問題となります。
 建物の主要な部分が損壊し、賃貸借契約の目的が達成できない場合や、修理に多額の費用がかかり、建て直した方が安く済む場合には、建物が滅失したといえます。
 逆に、家が滅失していない場合は、賃貸借契約は存続するので、賃借人は原則として出て行く必要はありません。
 賃貸人が賃貸借契約を終了させるには、賃貸期間を定めた契約については、賃貸終了日の6カ月前までに更新しない旨の通知をしなければなりません。賃貸期間の定めのない契約については、解約を申し入れ、その6カ月後に契約が終了することになります。
 ただ、賃貸人が更新しない旨を通知、または解約を申し入れるには「正当の事由」が必要です。正当の事由があるかどうかは、賃貸人や賃借人が建物の使用を必要とする事情、建物の現況(建て替えの必要性など)、立ち退き料の有無、金額などを考慮して判断することになります。
 賃貸借契約は、賃貸人と賃借人の信頼関係に基づいて維持される継続的契約です。まずは、当事者同士でお互いが納得するまで話し合いをされることをお勧めします。
                           弁護士 高島周平

震災関連 2016/08/02