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くま弁だより

せいかつQ&A

震災ADR(熊本日日新聞 2016年8月30日付)

 Q 震災が原因で生じた法的なトラブルについて、できるだけ円満に話し合いで解決したいのですが、弁護士さんにお願いしても大丈夫でしょうか。

 A 震災で発生したトラブルを円満に解決することで、さまざまなストレスから解放され、前向きに復旧復興や生活再建に注力したいと望んでおられる被災者は多いと思います。
 県弁護士会では震災発生後、「震災ADR」という制度を設けました。弁護士が中立の立場で「あっせん人」となり、紛争当事者の双方の言い分をよく聞いて、話し合いがまとまるよう和解を仲介します。
 弁護士は専門家として、紛争への対処をめぐり、法的な正当性、適正な手続き、結論の妥当性について的確で公正な判断力を有しています。紛争当事者の双方が話し合いによる解決を積極的に望まれるのであれば、有益な交渉の場を提供できます。
 震災ADRで取り扱うのは、震災による民事上の紛争です。手続きの申立手数料を無料とした上で、和解が成立したときの成立手数料も、事案に応じて減額するなど、利用者の経済的負担の軽減を図っています。
 制度を設けて以降、地震で損壊した建物の賃貸借トラブル、地震による瓦の落下、塀の倒壊などの近隣トラブルの案件が、比較的多く扱われています。
 ただ、制度上、話し合いを強制することはできません。相手方が話し合いに応じない場合には、手続きが進められない場合もあります。
                           弁護士 松林清文

震災関連 2016/08/30