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くま弁だより

せいかつQ&A

離婚したときの年金分割(熊本日日新聞 2017年4月19日付)

 Q 夫と離婚を考えていますが、老後の生活が少し心配です。離婚時に「年金分割」という制度があると聞いたのですが、具体的にどのような制度でしょうか。

 A 公的年金は"3階建て"の構造になっています。(1)基礎年金としてすべての国民が加入する国民年金(1階部分)(2)主に会社員など被用者が加入する厚生年金と国家公務員などが加入する共済年金(2階部分)(3)国民年金や厚生年金に上乗せする国民年金基金・厚生年金基金(3階部分)-に分かれます。
 離婚時の年金分割制度は、2階部分の厚生年金や共済年金を、元配偶者に分割して受けさせる仕組み。合意分割と、3号分割の2種類があります。
 合意分割は、夫と妻が年金分割を行うことと、分割の割合について合意している場合、離婚時に限って婚姻期間の保険料の納付記録から最大2分の1を限度として分割を請求できる制度です。夫が結婚前に納めていた保険料の記録部分や、離婚後に納めた保険料の記録部分は分割の対象とはなりません。合意は、公正証書の作成や、家庭裁判所での調停などを通して行われます。
 3号分割は、一方の配偶者が請求することで、相手の年金を分割する制度です。ただし分割できる保険料の記録は、2008年4月以降に限られています。それ以前の部分について年金分割する場合には、合意分割の方法を取らなければなりません。

弁護士 守田英昭