トップページ > せいかつQ&A > 10年近く前の借金の督促状届く(熊本日日新聞 2017年7月12日付)

くま弁だより

せいかつQ&A

10年近く前の借金の督促状届く(熊本日日新聞 2017年7月12日付)

 Q 金融会社から督促状が届きました。金額は延滞金を含めて100万円以上。10年近く前に数十万円を借りて、生活が苦しく返済できずにいました。今も生活に余裕はありませんが、少しずつでも返済した方がいいのでしょうか。

 A 借金には法律上の「時効」があります。借金の支払期限が過ぎて、返済しないまま一定の期間(多くの金融会社は5年。例外もあり)がたった時に、借り主が時効を利用すると通知すれば、原則としてその借金が消滅するというものです。
 裁判所の判例では、時効期間が経過した後、「時効を使う」と金融会社に通知する前に借金を一部でも支払うと、借り主はその借金の時効を使うことができなくなるとされています。「借り主が借金を返してくれる」と、貸し手側が信頼してしまうのが理由です。
 また、時効期間中に金融会社が裁判などの措置を取ると、時効期間がリセットされます。このように、時効を利用することができない場合もあります。
 時効にはさまざまな条件があり、法律は、時効を利用するかどうかの判断を借り主の自由に任せています。長期間、返済しないままになっていた借金について、督促状が届いたり、金融会社から「数千円でもいいから払ってほしい」と電話がかかってきたりした場合には、すぐに支払うのではなく、まずは弁護士に相談することをお薦めします。

弁護士 上田祐輔

借金 2017/07/12