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くま弁だより

せいかつQ&A

海外で犯罪を疑われたら(熊本日日新聞 2019年2月13日付)

 Q 海外旅行に行きたいと思っています。外国でいきなり身に覚えのない犯罪を疑われてしまったら、どう対処すればよいでしょうか?

 

 A 海外旅行は、現地の人々や文化と直接触れ合い、日本にはない雄大な自然も味わえる貴重な機会です。しかし、慣れない風習もあって、トラブルに巻き込まれることや、時には身に覚えのない犯罪を疑われることもあります。
 私自身、バスで切符の使い方が分からずに不正乗車の疑いをかけられたり、国境や軍事施設と知らずに写真を撮って撮影をとがめられたりしたことがあります。その時、意外とやってしまいがちで、最もやってはいけないことが、必死になって英語で弁解することです。
 中途半端に英語で対応すると、誤訳が誤解を生み、取り返しがつかないことになります。そのような時は、すべて日本語で対応し、身柄を拘束されるなど事態が大きくなったら、通訳をつけたうえで現地の弁護人を通して対応してください。
 こうした対応は、理解できる言語での告知や通訳の援助を受ける権利として、国際人権規約で保障されています。その国での弁護人や通訳をつけることについては、領事と面会して相談してください。領事官の通信・接触権は、ウィーン領事関係条約などで定められています。
 金融商品取引法違反の疑いで逮捕された日産自動車の前会長カルロス・ゴーン容疑者と、フランスの駐日大使が面会したことが新聞などで報じられました。大使の面会は異例ですが、領事との接触は、誰にでも認められています。

弁護士 佐久間玄任

刑事事件 2019/02/13